ほったらかしでもお花は楽しみたいというわがままな願いをかなえてくれるという魔法のような方法があります。
その方法とは、ずばり多年草である「常緑多年草」「宿根草(しゅっこんそう)」「球根植物」を植えることです。
お花のお世話に掛かりきりになることもなくガーデニングを楽しみたいと思っているあなた。忙しくて手が回らないあなた。ずぼらガーデナーさん。
ほったらかしでも毎年咲くお花を植えてみませんか?
ほったらかしでも咲くお花は手間がかからず楽しむことができますよ。そしてコストもかかりません。
嬉しいことに一度植えると翌年以降も繰り返してお花を咲かせてくれます。
あなたのお家の玄関周りやベランダ、お庭をほったらかしでも咲くお花で野趣あふれるナチュラルで落ち着いた雰囲気に変身させてみませんか?
ほったらかしでも咲くお花
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ほったらかしでも咲くお花とは多年草のことです。多年草には「常緑多年草」「宿根草(しゅっこんそう)」「球根植物」などがあります。
多年草とは種まきや植え付けの後、開花から種ができるまでのサイクルを2年以上繰り返す植物のことを指します。
ほったらかしでお花を楽しみたい方はぜひ多年草を植えてみませんか。
それでは多年草である「常緑多年草」「宿根草(しゅっこんそう)」「球根植物」を具体的に見ていきましょう。
常緑多年草
常緑多年草とは花が枯れた後、葉を落とさずに常緑のまま冬を越して翌年もお花を咲かせる植物のことです。
冬になっても葉が枯れないので緑が絶えない庭になりますよ。
水やりや肥料が少なくてもほったらかしで丈夫にお花は育ちます。
3月から5月頃に青紫色やピンク色の花を立ち上がらせるように多数咲かせます。一株植えるとほったらかしでも繁殖して広がっていくのです。
ほふく性で横に広がる性質があるため、グランドカバーとして植えられることが多いです。
また、耐陰性に優れているのでシェードガーデンに植えることをお勧めします。
花が無い時期もカラーリーフとして楽しむことができますよ。
芝のように広がって春になると桜のような小花を咲かせる花です。
一面に花が咲く様子は、まるで花のじゅうたんのようですよ。
常緑で地面を覆いつくすように密生するので土の流出も防ぐことができるのです。
シバほど踏圧に強くないので人が踏まないところで育てるとよいでしょう。
地面に幅広く咲かせるのも魅力的ですが大きなプランターでも育てることもできます。
梅雨前には花ガラ摘みと茎の刈り込みをしましょう。
また、株が混んでくると枝枯れを起こすことがあるので秋になったら株分けをして植え替えましょうね。
宿根草(しゅっこんそう)
生育期が終わると地上部の葉と茎は枯れます。しかし地面の中で根は生きている植物です。翌年再び葉を茂らせて花を咲かせてくれますよ。
生育期が終わっても枯れたと勘違いせず、生きている根を残したまま枯れた葉や茎をきれいに取り除いてあげましょう。
「立てばシャクヤク、座ればボタン」と言われるようにシャクヤクは高貴な美しさを漂わせた花です。
ふっくらとしたつぼみから豪華でエレガントな大輪の花を咲かせます。日本において古くから多くの人たちによって愛されてきた花ですよ。
花の色には赤やピンク、白、黄などがあります。
開花時期の5月から6月が終われば消耗を少なくするために花がらをしっかり摘みましょう。
冬の時期になると上部は枯れますが地中では根が生きて冬越しをしています。
ほったらかしても暖かくなると生きている根からまた芽が出てきますよ。
スズランは小花が下向きで鈴のような可愛い花を咲かせます。
きれいな緑色の大きな茎に小さな白い花を咲かせるので清楚な印象をかもしだしますよ。
地下茎で増えていくので株が込み合ってきたら間引きましょう。
夏の暑さが苦手なので、プランターで育てる場合はエアコンを使う涼しい部屋へ避難させるなど置き場所に注意は必要です。
秋頃に枯れますが、土の中で冬越えした根は、ほったらかしても暖かくなる頃にまた芽が出てきます。
春から秋にかけて長く咲く宿根草(しゅっこんそう)でほったらかしでも簡単に咲きます。
花の色は、白、ピンク、青、黄、オレンジ、紫があります。
直径2㎝ほどの小さい小花がナチュラルで可愛いですよ。花壇やグランドカバーはもちろんのこと、小道の縁取りや足元の緑化にも最適です。
毎年咲き、こぼれ種でも増えていきます。増えすぎには注意が必要ですね。
開花期がとても長く初夏から晩秋まで、小さめの可憐な花を楽しむことができます。
またピンクや白、紫の美しい花は大変丈夫で育てやすいです。
耐寒性にも優れており初心者が始めるのに適した植物と言えます。
植え付けは芽が出る直前の2月から3月上旬に行うと良いでしょう。
球根植物
球根植物とは、花が枯れた後、球根だけで生きのび翌年再び葉を茂らせて花を咲かせる植物のことです。
スイセンは早春に咲いて春の訪れを告げる球根植物です。夏には枯れて休眠します。
はるか彼方のイベリア半島を中心にイギリス、ヨーロッパ中部、北アフリカを含む地中海沿岸地域に多種類が自生しています。
一部の品種がギリシャから中国にまで分布し日本にも野生の状態で生育しているのですよ。
花の色は白やオレンジ、黄色があり、ほったらかしでも育ち、初心者の方でも育てやすい植物です。香りも楽しめて一石二鳥ですね。
クロッカスは早春になると黄色や紫など鮮やかで明るい花を一斉に咲かせ春の訪れを感じさせてくれる花です。
霜や凍結にも負けない強さがあるので、冬対策はほったらかしOKで必要ありません。初心者でも安心して育てることのできる植物です。
日本では古くから親しまれ栽培されてきました。
小さいながら存在感のある花なので、ちょっとしたスペースで手軽に楽しむことができますよ。花の色は黄色、白、紫などです。
ほったらかしで地植えできるお花を紹介
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地植えできるほったらかしのお花には、「シュウメイギク」「原種チューリップ」「キキョウ」などがあります。
シュウメイギクは宿根草(しゅっこんそう)です。漢字で「秋明菊」と書くほど秋の風物詩となっています。
優雅な花は切り花や花壇、鉢植えに広く利用されていますよ。
8月終わり頃から11月ぐらいまで花を楽しむことができます。
花の色はピンクか白。花の形は一重と八重。
半常緑性の大型の多年草で、地中の根は太く長く伸びていたるところから不定芽を出して広がっていくので増えすぎることに注意。
かなり丈夫で完全にほったらかしても問題なし。
ぶどうのような形をした鮮やかな青紫色の小花を咲かせる。お庭の良い差し色になり他の花を引き立てる名わき役といってもよい花です。
冬の寒さにも夏の暑さにも強く初心者向き。特別な世話は、しなくてもよいですよ。ほったらかしても広がっていく秋植え球根です。
場所を選ばずグングン育つのでグランドカバーとしても植えられることが多いですね。
ある程度まとめて群生させると青いカーペットを敷いたような景観を作ることができます。開花期は3月から5月中旬です。
地植えがお勧めの原種チューリップは一般的なチューリップより背丈が低く花も小さく葉もほっそりと小ぶりです。
暑い夏にも強く、寒い冬にも耐えられる性質を持ち、3年ぐらい植えっぱなしでほったらかしていても咲く可能性の高い品種ですよ。
10月から11月に球根を植えましょう。花の色は赤、白、黄、ピンク、紫、オレンジなどがあります。
花が終わったら花のすぐ下を切って球根に栄養を残してあげましょう。
ベロニカの開花期は4月から11月です。たくさん花が咲くので花期を長く楽しむことができますよ。
花の色は青、紫、ピンク、白です。丈夫で成長も早く、ほったらかしでも自然に増えていきます。
グランドカバーにすると雑草の防止にもなりますよ。花壇に植えることもお勧めです。
細長い穂が整然と並んで咲く様子は壮観ですね。
リナリアは春から秋にかけて花を咲かせます。花の色は紫、白、ピンクで穂状に咲きます。
葉も花も線が細いので涼しげな印象を与え、ナチュラルガーデンにお勧めです。
茎は倒れやすいですが、倒れても、その茎からわき芽が伸びてたくさん花をさかせます。
また、こぼれ種からも自然に増え立派に花を咲かせます。増えすぎには注意が必要です。
クリーピングタイムは3月下旬から5月頃にピンク色の花を咲かせてくれます。
雑草防止対策としてグランドカバーとしても使われています。
地面をしっかり覆ってくれるだけでなく、踏むとほんのりよい香りがしますよ。
一度植えてしまえば、ほとんど手がかからず、とても育てやすく、ほったらかしても花を楽しみたい方には強い味方です。
キキョウは2月から3月に植え付けを行います。開花期は6月から10月で紫や青、白の花が咲きます。
園芸店でも手軽に購入できるポピュラーな花ですね。
開花時期も長く、ほったらかしでも育てやすいキキョウは、ガーデニング初心者でも簡単に育てられます。
青や紫のキキョウの花言葉は「変わらぬ愛、清楚、気品」、白は「清楚、従順」、ピンクは「薄幸」です。
プレゼントでキキョウを送る際にはピンクは避けましょう。
- 水を与えすぎないようにしましょう。暑い夏になると地植えできるお花の水やりが欠かせません。しかしほったらかしでも咲くお花は乾燥を好む植物が多く少量の水でOKですよl。
- 花柄を摘み取る。開花時期を過ぎたら、内側が蒸れて枯れないように花や伸びた茎を切り落とし株を小さくしましょう。風通しを良くしてほったらかすと毎年元気に花が咲いてくれます。
- 肥料は年1回与えましょう。冬越し前に株の周りに緩効性肥料を少量散布するだけで充分ですよ。
その他の注意点として、地植えできるほったらかしのお花は同じ株から毎年枯れずに繰り返しお花を咲かせます。
そして年々少しずつ株が大きくなります。株を植え付ける時は間隔を広く空けるようにしましょう。
窮屈になったら間引きをするか、株を他の場所に植え替えましょう。
また、冬になると葉や茎を枯らす宿根草(しゅっこんそう)は地上部が無くなり何も植えていないように見えます。
誤ってほかの植物を植えたり根を傷つけないようにネームプレートを付けて目印をつけましょう。
プランターにほったらかしてお花を育てよう
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ベランダや庭先でもほったらかしでお花を楽しみたいですよね。
プランターにほったらかしておくだけで咲く花は、「ラナンキュラス」「サクラソウ」などがあります。
ラナンキュラスは多年草の球根植物です。開花期は3月から5月で花びらが重なったボリュームのある花を咲かせます。
最近は品種改良が進み、色も黄、白、赤、ピンク、紫、緑、オレンジなど豊富に出回っています。
毎年、新品種が作り出されるほどの人気のある花ですよ。名前の由来は葉っぱが「カエルの足」に似ているからと言われています。
クリスマスローズは冬から早春に渋い色味の花を咲かせます。10月頃に植え付けるとよいでしょう。
寒さに強く半日陰でも丈夫に育ち特別な手入れをしなくても枯れた葉を取り除いていく程度で毎年花を咲かせてくれます。
株が肥えて花数が増え、そこからのこぼれ種で新しい芽を出し増えていきます。
花の少ない冬の庭を華やかにするため人気のある花です。
サクラソウは、江戸時代の元禄年間から栽培の記録が見られ現在は300品種を超えるまでになっています。
10月から2月に植え付けを行いましょう。花の色は白、ピンク、紫などです。
4月~5月に花径2㎝~5㎝の数輪の花を咲かせます。6月以降に葉が枯れ、夏から秋にかけて休眠します。
次に、プランターに植えるために用意するものや植える方法を見ていきましょう。
- 花苗
- 用土(小粒赤玉土、腐葉土)
- プランター
- 鉢底石
- スコップ
- じょうろ
- 土を用意しましょう。赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合で混ぜます。
- プランターの底に鉢底石を薄く敷きましょう。
- 鉢底石の上に土を浅く入れ、苗を並べましょう。
- 苗の隙間にプランターの縁から2~3㎝下まで土を入れます。
- 植え付け直後はたっぷりと水をやって、できあがり。
ほったらかしても広がってどんどん増える種類もあるので植え付けの間隔には注意が必要です。
花後に葉が枯れる植物は水やりを忘れがちですが、根は生きています。土が乾いたら軽く水やりをしましょう。
水をきちんと与えるだけで基本的にほったらかしでも毎年お花は咲きますよ。
しかし成長するにしたがいプランターが狭くなり根が詰まってしまいます。そして育ちも悪くなることがあります。
プランターに植えている株が弱ってきたと感じたら、根詰まりや病気の可能性もあるので一回り大きなプランターに移植するなどの対策をとりましょう。
この対策をすることにより、毎年お花を楽しむことが出来ます。
まとめ
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- ほったらかしても咲くお花とは多年草である「常緑多年草」「宿根草(しゅっこんそう)」「球根植物」
- 地植えできるほったらかしのお花は、「シュウメイギク」「原種チューリップ」「キキョウ」など
- プランターにほったらかしておくだけで咲く花は、「ラナンキュラス」「サクラソウ」など
ほったらかしでも育つお花たちは、毎年苗を植え替える必要もなく、手間もかからず、忙しい方やずぼらガーデナーさんにピッタリの植物です。
おまけにコストもかかりません。水や肥料が少なくても育ちます。
このようなほったらかしの花で素敵な自分のお気に入りの場所を作ってみたいですね。
年々株が大きくなり見応えのある宿根草(しゅっこんそう)と冬場も葉のある常緑多年草をベースに球根植物を上手にアレンジしてみましょうよ。
そしてほったらかしのお花でお家の玄関周りやベランダ、お庭を美しく心地よく楽しみましょう。
自然にお花を咲かせて、あなたに季節の訪れを知らせてくれることでしょう。
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